カケルくんのパソコン選び

※この文章の中に出てくる名前は、私の名前以外は全て仮名です。

本日はカケルくんのパソコン選びをさせていただきました。

私は今年の1月から、おっさんレンタルでベビーシッターを始めた。ありがたいことに、先輩のシッターさんとの繋がりが少しできるようになった。

やはり、中年男性ベビーシッターというのは、まだまだかなり珍しい人物であることは間違いないようだ。私がベビーシッターをしている、ということを知ると、興味を持ってくれるシッターさんが少しいる。

私は熟練した現役のシッターさんに教えを請いたいし、単純に横のつながりが欲しいという気持ちもある。ご興味を持って頂けるのは大変ありがたい。

その知り合いのベビーシッターさんは、何人かのお仲間のベビーシッターさんに私の存在を伝えてくれたようだ。今回私は、そのお仲間のベビーシッターさんからご依頼を受けた。

ご依頼の内容は、そのシッターさんのお子さんが使うパソコン選びだ。そのシッターさんには3人のお子さんがいる。その3人の一番上の子は高校1年生。通信制高校で勉強しているそうだ。その子のお名前は、ここではカケルくんと書くことにする。

カケルくんは自分のYouTubeチャンネルを持っており、既にたくさんの動画を投稿していた。カケルくんはイラストが好きなようで、自分のイラストを発表する場所としてYouTubeを使っているようだ。今はスマートフォンだけで動画を撮影し、編集し、YouTubeにアップロードしているそうだ。今回は、スマホでの動画編集に限界を感じて、パソコンを買いたいとのこと。

パソコン選びへのアドバイスを求められるのは今年3回目だ。1回目が職業訓練講師として働いている受講生さんへのアドバイス。2回目が今年の6月に萩原さんからお受けしたパソコン購入へのアドバイス。そして今回が3回目だ。

私はプログラマーであるから、パソコンの知識は普通の人よりもずっとたくさんある。けれど、萩原さんの記事で書いたとおり、パソコン購入へのアドバイスというのはなかなかに緊張を感じるお仕事だ。

しかしパソコンを買うことが、その人の人生を大きく変えるきっかけになることは少なくないように思う。だから、パソコン選びの依頼というのは、重圧を感じるけれども充実も感じるお仕事だ。

通信制高校という選択

カケルくんは通信制高校の1年生。率直に言えば、高校選びの時に通信制高校を選択する人は少ない。詳細は聞いていないが、おそらく中学時代に何か困難があったか、何か思うことがあって通信制高校と言う珍しい選択をしたのだろうと思う。

私は三十歳を過ぎる頃まで、古い価値観や古い道徳観にガチガチに縛られていた人間だ。そこから歳を重ねるごとに、そういった古い考え方を無意味なものだと感じるようになった。

人それぞれ色々な考え方があるだろうけれども、人生のどこかのタイミングで重要な選択をする時に、珍しい種類の選択を経験することは、おそらく人生に良い影響を与えると思う。言葉にすると陳腐になるが、視野が広がる、というようなことだ。

私が珍しい選択をした経験というと、41歳の時に自分で会社を作って、サラリーマンとしての会社員を辞めことくらいだ。それから約1年経ったが、それまで想像もしていなかったたくさんの人に会い、珍しい仕事をするようになった。そして、それらはとても楽しいと感じている。

それまでの私は、普通の枠の中でしか生きてこなかった。私は、若い時にそういう珍しい選択をできなかったということについて、後悔がある。

通信制高校に入るということが良い選択なのか、という点は私にはわからない。ただ、人生の早いタイミングで、重要な場面で珍しい選択をした、という経験は、おそらく貴重であり、なおかつ得るべき経験だ。

ご自宅へ

ご自宅に伺う。インターホンを鳴らし、土橋と申します、と挨拶する。ベビーシッターをしているお母様が出てきた。思わず「あ、お会いしたことありますね」と声が出た。

私は、ベビーシッターの経験を積みたいと色々ともがいている中で、ベビーシッターの方々の勉強会などに、無理矢理、空気を読まずに参加した時期があった。そういった活動の中で、お母様は何回か私を見たことがあったそうだ。

私はこの日お顔を見るまでそれが分からなかったのだけれど、お会いしてやはり確かにそうだと理解した。相手にこちらを覚えていただいているのに、こちらが相手覚えていなかったというのは、非常に申し訳なく恥ずかしいことだ。

しかし、お母様は笑顔でご対応してくれた。ベビーシッターという接客業の側面のあるお仕事をしている人でもあるから、人格が洗練されているのだろうと感じた。

ご自宅内に通されるリビングの机に座らせていただく。カケルくんとお父さんが席につき、よろしくお願いします、ときちんとした挨拶してくれた。雇い主なのだからそこまで礼儀正しくしなくていいですよ、と思わず言いたくなるような、きちんとした挨拶だった。良いご家庭なのだろうと感じた。

パソコン選び

カケルくんはすでに買いたいパソコンの目星をつけており、そのパソコンが動画編集用のパソコンとして適切か、ということを私に確認したいようだった。選ばれていたのはマウスコンピューターのノートパソコン。15インチで、SSDとハードディスクのデュアルストレージ。金額は11万円ほどだ。

パソコンメーカーに対してのイメージは人によって大きく異なる。他の人に聞いたらまた違う答えが返ってくるかもしれないが、私としてはマウスコンピューターには良い印象を持っている。

国産メーカーで故障率が低く、スペックに対しての金額も安い。一方で後発のメーカーなので、知名度や、一般の人から見たイメージは少し劣るだろうと思う。

つまりは、マイナーだけどお得なパソコン、ということだ。初めてパソコンを買うというシチュエーションなのに、よくこのメーカーに行き着いたなと感じた。

最近はこのマウスコンピューターのテレビCMやっていることがあるので、それに助けられてカケルくんはこのパソコンに行き着いたのかもしれない。とにかく、良い選択だ。

もちろん細かいことを言えば色々と選択肢は出てくる。しかし、大枠としてはすでに正解にたどりついていると感じた。

今回のご依頼はパソコン選びだ。しかしすでに正解にたどり着いている。だから率直なところ、私はやることがない。どうしようかなと思ったが、このパソコンは良い選択だということを伝えた上で、なぜこれが良い選択なのかを下記のように説明した。

今回カケルくんがやりたいのは動画編集なので、ストレージにSSDを使っているノートパソコンは非常に良い選択です。動画編集ではストレージに対して激しい読み書きが発生します。なので、読み書きの早いSSDが使われているパソコンを選ぶのは正解です。またSSDだけではなくハードディスクも搭載しているのも良い点です。動画編集をする時には読み書きの早いSSDの中で行なって、編集が終わったら大容量のハードディスクに移すという使い方が良いです。

この説明は、仕事でパソコンを使っている人であれば誰でも知っているたぐいの、非常に基本的なことだ。しかし、普通の人は自分の本業としてパソコンを使うことなど多くないから、それを知らないのは当然だ。専門性が違うと、一方の人にとっては常識であることも、もう一方の人にとっては貴重な情報になる。

私はもっと安いパソコンがないかと、一応、価格.comのサイトを開いて同様のスペックを満たすパソコンを検索した。するとやはり、このマウスコンピューターのパソコンが最も安いという結果になった。

オプションの説明

カケルくんのお父様がパソコン買うときのオプションについて気にされていたので、一通りのことを説明した。パソコンを買う時にオプションを大量に表示させるという商慣習は、初めて買う人を混乱させる。良い慣習ではないと思う。

また、慣れた人であれば、それらのオプションを選択することはない。基本的に割高だからだ。だから、基本的に意味が薄い選択肢の提示ということになる。

こういうオプションの提示は、どこのメーカーもやっていることだ。だから、私としてはあまり非難する気はない。しかしやはり、もうちょっとわかりやすくならないものか、と感じる。

状況にもよるが、基本的にはパソコンを買う時のオプションは、何も選ばなくて良い。しかし何も知らない人から見れば、何も選択せずに買うことに不安を感じるだろう。

大量のオプションの意味をそれぞれ説明するのは、なかなかに根気が必要だった。1時間弱ほどかけただろうか。全ての選択肢を説明し、どれも選ばなくて良いと思う、という私の意見を添えた。カケルくんもお父様も、私の話を信頼してくれているようだった。

お別れ

一通りの説明を終えた頃、予定していたレンタル終了時間になった。ベビーシッターをしているお母様と少しお話をする。シッティングのこと、確定申告のこと、おっさんレンタルのことなどだ。

この点は、おっさんレンタルとしてベビーシッターをしていて、もどかしく感じるところだ。シッターとして赤ちゃんやお子さんをお預かりする場合、もちろんシッターとしてのお仕事も楽しいのだけれど、その依頼者様とも話をしてみたい、という気持ちを持つことが多い。

この日はシッターとして先輩である方が依頼者様であったから、話してみたいことはたくさんあった。しかし、あまり長居しても迷惑だろうし、おっさんレンタルの鉄の掟である「時給1000円」を大きく逸脱することも許されない。

縁があればまたお会いできるだろう、と自分に言い聞かせて、後ろ髪を引かれる想いで後にした。ありがとうございました!

— 追記 —
ご依頼主様が私の仕事の様子(パソコン選びのアドバイスの様子)をブログ記事にしてくれました!ありがとうございます!
苦手なことは得意な人に頼ってみる|幸せはまず私から❤️ママは今幸せですか?人生はたくさんの選択肢がある!

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